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介護福祉士の賃上げ勤続10年8万円って全額?介護福祉士以外は対象外?

環境
2018.08.29
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2017年12月8日に閣議決定した介護士の賃上げは勤続10年以上の介護士を対象とし実施時期は2019年10月の消費増税で得られる税収から約1000億円を毎年投じると決定しました。

介護士の賃上げを方針として閣議決定したということは介護業界関係者からは期待する声がある反面疑問の声もあることは事実であり、ケアみんではケアする人の立場に立ち、これから転職を考える上で転職した際に給与が上がるのかどうかが大きな判断材料の一つであると考え情報をまとめたので参考にしてみてください。

これまでの国の対策


国は2009年10月より介護士処遇改善交付金を実施、この交付金より安定的な処遇改善の効果を継続させるため2012年に介護士処遇改善加算を新設し、介護収入改定を行ってきました。この介護収入改定(処遇改善)とは具体的にどんなものなのか、改めて見ていきましょう。

介護士処遇改善交付金とは

介護士処遇改善交付金とは国が、2009年10月から2011年末までに申請のあった事業所に対し、約3,975億円(職員1人当たり月1万5000円)を各事業所に交付するというものです。後ほど説明する介護士処遇改善加算の前身にあたる制度です。

誰を対象としているの?

「原則として」という前置きがあった上で、介護士、介護従業者、ヘルパーなどとして勤務している職員を対象としています。

交付対象の事業所はどういう事業所?

下記のサービスを提供しているまたは提供する見込みがあり、介護職員処遇改善計画書を作成し計画書の内容を職員に対して周知を行った上で、各都道府県に計画書を提出した事業所であることとしています。

サービス

交付の方法は?

各都道府県が基金を設立した上で、事業所より申請があった場合、支払いは国民健康保険団体連合会に委託され※国民健康保険団体連合会から事業所に対し支払われます。

介護士処遇改善加算とは

介護士処遇改善加算とは、介護士処遇改善交付金による処遇改善の更なる効果および介護士の収入アップへ繋げるべく事業所を細分化し、継続的かつ安定的な賃上げ、処遇改善を行うための施策です。

介護士処遇改善交付金との違いは?

支給対象者については違いはありません。違う点としては、介護士処遇改善交付金はサービス区分にて交付を判断し、金額についても一定のを交付する方法をとってに対し、介護士処遇改善加算ではそれぞれ特別な区分を5段階設け、その各区分に当てはまる事業所に対して区分毎に設定された金額を交付するという点です。

区分5段階と各区分の名称と区分毎の金額

介護士処遇改善加算にて5段階の区分が設けられ、それぞれの区分名を加算Ⅰ、加算Ⅱ、加算Ⅲ、加算Ⅳ、加算Ⅴという単位で区分をされておりそれぞれ37,000円、27,000円、15,000円、13,500円、12,000円と設定されています。

事業所はそれぞれどの区分にするか決められる

それぞれの区分は事業所によってどこの区分を取得するか決定し、区分を取得するには介護士処遇改善交付金同様に条件を満たさなければなりません。条件の中にはキャリアパス要件と職場環境等条件という二つの条件があります。

キャリアパス要件

Ⅰ、Ⅱ、Ⅲの3種類の要件があります

Ⅰ…介護士の職位、職責又は職務内容等に応じた任用等の要件、賃金体系を定め、全ての介護士に周知していること
Ⅱ…介護士の資質向上のため計画を策定し、研修の実施又は研修の機会を確保し、全ての介護士に周知していること
Ⅲ…介護士の経験若しくは資格等に応じて昇給する仕組み又は一定の基準に基づき定期に昇給する仕組みを設け、全ての介護士に周知していること

職場環境等要件

職場環境等の改善(賃金改善を除く)を実施し、全ての介護士に周知していること

介護士処遇改善加算では5段階の区分があり、その区分には条件がそれぞれあることを説明しましたがそれをまとめた表になります。

事業所の取得の割合

加算Ⅰ~加算Ⅴいずれかの区分を取得し処遇改善を実施している事業所が全体の91.2%

加算Ⅰを取得している事業所 64.9%
加算Ⅱを取得している事業所 13.5%
加算Ⅲを取得している事業所 10.7%
加算Ⅳを取得している事業所 1.1%
加算Ⅴを取得している事業所 1%

国の対策に沿って、処遇改善を行い交付を受けている事業所がはほとんどですが賃上げ幅として一番大きな加算Ⅰを取得している事業所は約半分、2つに1つの事業所では大きな賃上げ幅は望めない事がわかります。
現在ご自身が勤務している事業所が5区分の内どの区分に所属しているのかわからない場合は確認してみてはいかがでしょうか。その上でご自身が処遇改善の恩恵を何らかの形で受け取れているのかしっかりと現場と介護士の事を収入面でも働く環境としても考えてくれているのか正しく判断出来るのではないでしょうか。

対策に対する効果の実感

処遇改善について国のこれまでの対策を記載しましたが、介護士の現場での実感は如何なものでしょうか。これまで行ってきた対策は、全て事業所の裁量に大きく依存しています。事業所がいかに職員のことを考え取り組んでいるかによって対策効果の実感は得られるものではないでしょうか。また、介護士の方々の声を掲載した記事やSNSをでは実感を得られていないという意見が多数です。

これからの国の対策


具体的には、他の介護職員などの処遇改善にこの処遇改善の収入を充てるこ とができるよう柔軟な運用を認めることを前提に、介護サービス事業所におけ る勤続年数 10年以上の介護福祉士について月額平均8万円相当の処遇改善を行 うことを算定根拠に、公費 1000 億円程度を投じ、処遇改善を行う
出典:内閣府

これからの国の対策について、8万円相当の賃上げというインパクトのある内容です。事業所は勿論、これまでの国の対策で実感を得られていない介護士の方々も今回は8万円という大きな枠の中から収入への反映がされるのではないかという期待が大きいかと思います。

なお、勤続年数10年以上の介護福祉士に対し月額8万円相当の処遇改善とありますが、その前文に「他の介護職員などの処遇改善にこの処遇改善の収入を充てることができるよう柔軟な運用を認めることを前提」とあり、賃上げの対象としては介護士処遇改善加算同様に対象幅を大きくすることも可能だということで介護福祉士以外の介護士の方も今回の対策について期待ができるかもしれないという点では興味深いのではないでしょうか。ですが、現状での情報の不透明さは否めません。

実施時期はいつなの?

2019年10月の消費増税で得た税収からとの事で、1年後にはこの方針が動き出すとのことですがこれが実質的に現場で働く介護士に対してはいつから支給されるのか疑問が残る部分ではあります。

支給額はどう決まるの?

支給額について、前述した介護士処遇改善加算同様に事業所への支払いが行われると仮定した場合事業所裁量での支給となるため実質的な収入アップへと繋がるかどうかはこれからの国が策定する内容を注視したい部分です。

介護福祉士しか支給されないの?

今回の処遇改善対象は、「勤続年数10年以上の介護福祉士」と明示していますが、その前文では「他の介護職員などの処遇改善にも充てられるよう柔軟な運用を認める」とあり月額8万円相当の交付を用い、介護士全員を対象として支給も可能である。という解釈もできる事から各事業所での支給方法の設定によっては反対に介護士の不満へと繋がり介護離職ゼロに水を差してしまう恐れも考えられます。

新たな対策で生じる相乗効果

その①

介護福祉士を対象にした事により、潜在的な介護福祉士資格取得者の介護現場への流入構成労働省の発表によると、2013年時点で介護福祉士資格の登録者数は1,189,979人に対して従事者数が660,546人と50%ほどにしか達しておらず、残り50%の流入に期待ができ、現職の介護士についても有資格者が増え業務負担の軽減に大きな期待が持てると考えられるのではないでしょうか。

その②

疑問③でお伝えした支給額ですが、疑問でもあり期待できる点でもあり介護福祉士を取得していない介護士からすると今回の対策は興味すら沸かないですが条件が曖昧だからこそ支給の対象となり事業所の裁量によって大幅な収入アップに繋がる可能性があるのではないでしょうか。

その③

介護離職ゼロを打ち出している国が今回出したこの対策については詳細な情報が無い現状だからこそ疑念が発生していますが、財源を確保し実施すると決定していることは介護業界はもとより介護士の方々にとっては大きな希望であり期待ではないでしょうか。重要なことは国および事業所がケアする人および現場に対しいかに目を向けくれスポットライトを当て続けてくれるかスポットライトを当て続けるために国、事業所の動きに期待をしても良いのではないでしょうか。そうすることにより期待が現実味を帯びてくるのかもしれません。

まとめ

数字でもご理解頂けた様に各事業所については国の策定したスキームへの対策が人的リソースの問題や様々な要因で打てていない事業所が多く、ケアする側としては約50%の確率で国の考えるこれまでの対策である月額平均4万7000円の賃上げを十分に実施出来ていない事業所があるということがわかり、自身の賃上げ、キャリアアップに繋がらない、国の対策の実感がわかないという負の連鎖に陥ることがご理解頂けたかと思います。そこで自ら賃上げやキャリアアップ向上、環境改善などを目的とした転職活動をフレキシブルに実施する必要があるのではないでしょうか。

そうすることにより今回の介護福祉士勤続10年以上を対象に月平均8万円程度の賃上げという対策についても国は勿論のことながら、各事業所については、これまでの賃上げを実施出来ていた事業所は更なる処遇改善実施を、これまでの対策を実施出来ていない事業所についてはこれまでの対策、これからの対策について本気で取り組まなければ人材の確保が難しい。という危機感を持ち今度こそ本当の意味での処遇改善に取り組むべきだという風潮になるのではないでしょうか。

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などあると思います。ですが、私たちケアみんは首都圏特化型のケアする人に寄り添った転職エージェントです。首都圏はますます介護士の需要が増え、更なる不足が見込まれており、国の対策だけではなく事業所の独自の処遇改善を行い、ケアする人の環境を向上させています。そんな事業所と提携をしているケアみんに転職活動はお任せください。あなたにあった事業所を提案し、ケアする人とケアを提供する人のマッチングを最後まで行います。

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