介護士の仕事と子育てや家事は両立できる?公的両立支援も知りたい!

働き方
2018.09.14
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介護士の方の中には、子育てや家事をしながら介護業務に就いている方も少なくはありません。分野を問わず、仕事をしながら子育てや家事との両立することは、簡単なことではありませんが、介護士という仕事は看護師などと同様、体力が必要です。シフト勤務や夜勤にも組み込まれることが多い介護士の仕事をしつつ、子育てや家事との両立をしていく働き方のコツはあるでしょうか。

また両立するために、国が公的な両立支援策を設けているかもチェックしておきたいですね。子育てや家事と両立しながら働く介護士の方のために、介護業務の現状を調べながら、より良い働き方ができるように考えてみましょう。

子育てや家事と仕事を両立している介護士の方にとっての悩み

介護士の方で、子育てや家事と介護士の仕事を両立させながら頑張っていらっしゃる方にとって、何が悩みとなるでしょうか。子育てや家事に割く時間が少なくなることが、まず第一に挙げられます。お子様を預ける先が必要になりますが、ご家族など身近な方や、保育園を利用することが一般的となり、お子様と触れ合う時間を持ちたいと考えられる方には、寂しい面があるでしょう。

保育園に預けて働いている介護士の方が多くいらっしゃいますが、保育園の場合、仕事の終了時刻と保育園のお迎え時間の兼ね合いという問題が出てきます。利用者の方のお世話次第では、仕事を終える時間が多少ずれ込むことがあるものの、保育園のお迎え時刻に遅れるということはできません。

出勤も退勤もギリギリの時間との接戦が、毎日の仕事を無事に続けられる鍵となります。帰宅すれば本格的に子育てと家事が待っています。介護士の方がひとりで全てこなすには、一日中立ったり中腰になったり、利用者の方を抱えたりという重労働を終えたあとに、あまりにも重い荷物が双肩にかかっているといえます。

両立に必要なのはまず周囲の理解と協力

介護士の方が、子育てや家事と両立しながら介護の仕事を続けるにあたっては、ご家族の協力が、両立には欠かせません。ですが女性が仕事を続けたいのなら、子育てや家事を両立させることは、まだまだ当然と思われており、介護士という仕事においても未だ強く根付いている考えです。すべて女性がすることで仕事を続けることが条件という考えのもとに、介護士を続けている女性介護士の方には、子育てと家事との両立は、綱渡りとなるでしょう。

また職場環境も重要です。家庭や職場などが理解のない状況下で正社員・フルタイムパートで続けられている介護士の方の中には、両立をすることは難しいため、離職せざるを得ないケースに追い込まれる方も少なくないのです。

実際に子育てや家事をしている年代の介護士の方の割合

介護士の方のうち、子育てや家事と両立していると考えられる年代の方は、全体のどれぐらいの割合を占めているでしょうか。

出典:厚生労働省 介護職員の現状 年齢構成

平成26年の調査から、妊娠出産を経て子育てと家事をしながら働いている介護士の割合が多いと思われる、女性介護士の実態数がどうであるかを見てみましょう。施設勤務の場合30歳から39歳の女性は20.6%という数字になっています。決して少ないとはいえませんが、同じ統計上の男性が34.6%に比べ、低い数字です。

20歳から29歳の女性は15.3%どまりで。同じ年代の男性は28.6%という高さです。

理由が一律とはいえませんが、この年齢層の女性の介護士の方は、結婚や妊娠、出産により介護士としての仕事を離れたり、育児や家事との両立が難しいことで、仕事に戻れないことも考えられます。裏付けとして、子育てが一段落ついたと考えられる40歳から49歳までの年代は、女性の介護士の方が、男性の介護士の方を割合として上回り、男性が17.5%に対し、女性が24.8%となります。子育てや家事に拘束されることで、介護士の方が仕事を離れざるを得ない状況にあり、充実して働くことができる年代に、介護業界を離れているという現実が、数字として表れています。

子育てや家事との両立が現実には難しいことで、介護業界の現場から能力の高い介護士の方が離れるしかなくなるのは、実に惜しいことですね。

子育てや家事と両立しながらの働き方を探そう

結婚し、家事や子育てが始まるまでは、フルタイムで何も問題なく仕事をしていた介護士の方が、家庭の枠に縛られることで、仕事の融通が利かなくなるため、両立の難しさに悩むことになります。それでも何とか両立をさせて、子育ても家事もしっかりとこなしながら、介護士の仕事を続けたいと考えている介護士の方が、離職をせずに頑張ろうとしているのでしょう。最終的に離職に追い込まれずに済むために、無理のない働き方を模索するのも良い方法です。

デイサービスや訪問介護など昼間の仕事を探す

フルタイムで夜勤のある介護士の仕事を、子育てや家事をひとりでこなしながら続けるのは無理な場合は多いでしょう。職場を変えて、デイサービスや訪問介護の仕事に転職することも一案です。施設勤務においても、昼間の入浴介助や食事介助などに携わり、時短勤務によって、保育園のお迎えや食事の支度に間に合うような契約で働く方法があります。

主にはパートや派遣という形になりますが、一番大変な時期の子育てや家事が一段落するまで、職場を離れるブランクを作らないために、介護士の仕事を続けておくという方法として、日中のみの時短勤務がおすすめできるやり方です。

ご家族が協力的な場合は曜日や時間を選んで働く

旦那様やご両親などが、家事や子育てに協力的な場合、平日昼間ではなく、あえて夜勤や土日祝を選んで働くという方法もあります。

お子様のお世話をしてくださるご家族がいない日時には、介護士の方がご自分で、十分に子育てや家事に従事しつつ、夜間や旦那さまがお休みのときには、お任せして介護士の仕事に集中できるというメリットがあります。

子育ても家事も分担しつつ、ご家族で両立するという、理想的な方法です。夜勤や土日祝は、仕事に出ることを避けたい介護士の方もいらっしゃるので、率先して入る人材は喜ばれます。また夜勤に就くと、夜勤手当が支給されるので、同じ時間を働くとしても日勤より良い点もあります。

ただ夜勤の場合には生活リズムが狂いがちになり、夜勤や土日祝勤務をこなしながら平日昼間は子育てと家事をして、両立させるということになるので、より体力がある方におすすめできるやり方です。

育休を利用して職場に日時調整など働き方を相談する

産休や育休を利用できるなら、利用しましょう。育休終了後に職場復帰をする前に、以前と同じ条件で働くことが無理と判断したら、職場に相談して、どの条件なら介護士としての仕事を続けることができるかを話し合いましょう。

出勤時間や退勤時間に融通が利くか、子どもさんが病気のときの早退や欠勤などに対応してくれるか、シフトを家事に合わせて提出することが可能か、時短勤務はOKか、無理なく働けるよう交渉してみましょう。

介護業界は、人手不足です。

介護士の方が体力があるときに、離職してしまうのは、事業所としても本意ではありません。介護士の方の働ける時間に、他の介護士の方とシフトを組み、調整をしながら、働き続けてもらいたいと思っていることがほとんどです。

介護士として働き続けたいという意思を伝え、子育てや家事と介護士としての仕事を両立して、長く同じ職場で続けられるような計画案を、職場と一緒に立てるようにしましょう。

派遣で働いてみる

派遣で介護士として働くのも良い方法です。派遣の場合、登録のときに派遣会社が条件をヒアリングしてくれます。

小さな子どもさんがいることや、保育園に預ける必要があること、家事をしなければならないことで、働くことができる時間に制限があったり、遠方への通勤が困難だったりという事情は、考慮してくれます。登録時の条件を踏まえた上で派遣先を紹介してくれるので、時間や曜日、通勤面に関しては、子育てや家事との両立がしやすいといえます。

3ヶ月契約で更新をすることが基本ですが、派遣会社や派遣先施設によっては、直接雇用につながることもあるので、すぐに正社員やパートで働くことが難しいと考える介護士の方は、派遣も選択肢に入れられるのはいかがでしょうか。

子育てや家事と両立できる公的両立支援はある?

子育てや家事と、介護士の仕事を両立させていくのは、考えるほど簡単ではありません。保育園に預けた子どもさんの急病で早退や欠勤を繰り返したり、家事が捗らなくて溜まり放題になったり、想定していたものとはかけ離れた現実で、疲弊することも多々あります。

ご家族からのサポートが重要ですが、それも限界があります。必要であり、利用したいのは、公的な両立支援ですね。介護士の方が利用できる、公的な両立支援はあるでしょうか。これを見てみましょう。

介護職員に対するベビーシッターを含む派遣等の支援

介護士の方が離職する理由として、やはり子育てとの両立が難しいということが挙げられています。

平成24年度の調査では、結婚・出産・育児を理由として介護士の方が離職した割合は、離職者全体に対して、31.7%に上ります。

出典:過去働いていた職場をやめた理由(介護職)

せっかく介護士という職に就きながら、多くの女性介護士の方が、子育てや家事と両立できないという理由で、離職されているのです。これを踏まえて、介護士の方が子育てと仕事を両立すべく支援する制度が立てられました。介護士の方が、ベビーシッター等の育児支援サービスを利用するときに、介護事業所がその費用の一部を負担するように、補助を行う制度です。保育園だけではまかなえない託児が、ベビーシッター等を利用することで、介護士の方が仕事をしやすくなるという考えのもとに打ち出された両立支援制度です。

厚生労働省 介護職員に対する育児支援(ベビーシッター派遣等)事業 

保育園だけでは子どもさんを託す先が追い付かず、子育てと仕事のバランスが取れずに悩んでいる介護士の方、もうひとつの託児の手が欲しいという介護士の方は、今まで費用の面でハードルが高かったベビーシッター派遣の利用を考えてみてはいかがでしょう。利用すべき両立支援です。

子育て支援のために代替職員で応援、人材ステーション設置

子育てと仕事を両立しながら、介護士の方が働き続けるためには、時短制度やシフト調整を利用する必要が出てきます。

短時間勤務に就いた介護士の方が抜けている間に、その穴埋め人員が必要になりますが、それを施設が雇用して充てるのではなく、施設・事業所からの要請により人材を派遣する人材ステーションの利用が可能です。自治体が人材ステーションへの補助を行うことで成り立っています。

穴埋めとして施設に派遣されるのは、ご自身も働きやすい時間帯で介護業務に就きたいと考えている地域住民の方で、施設や事業所からのニーズに応じてマッチングを行います。子育て中で早朝や夕方以降、夜間に働けない介護士の方は、施設や事業所にその旨伝えておくことで、時短勤務を利用することができて、施設や事業所は、この人材ステーションで穴埋めをすることにより、バランスを取ることが可能です。

出典:子育て支援のための代替職員のマッチング

まとめ

介護士の方が介護業界の現場で働き続けるには、もともと必要とされた体力が、さらに必要となります。お子様やご家族を抱えることで、周囲の理解も欠かすことができません。まず職場に理解を求め、働きやすい環境で介護士としての仕事を続けること、働きやすい方法を探すことを考えましょう。利用できる両立支援制度も徐々に確立されているので、上手に使うようにしてください。

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